ジビエの栄養素について

ジビエの栄養素について

荒賀愼平

今回の記事ではジビエの栄養面について記述します。

 あまり知られていないかもしれませんが、実はジビエはとても栄養価が高く、美容に関心がある女性、さらにはトレーニング好きな男性にぴったりです。

 また、高タンパクでありながら低脂質・低カロリーであるためダイエットを考えている方たちにも適した食材ということが出来るでしょう。

 下記の画像をご覧ください。100グラム当たりの栄養成分の比較です。

ジビエ 栄養素

出典:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/nousin/gibier/miryoku.html

「ダイエットや筋トレといえば低カロリーで高タンパク質な鶏胸肉!」

というのが一般的だと思いますが、ジビエもなかなか優秀な食材ではないでしょうか?

 特に鹿肉の数値を同じ赤身の肉である牛肉と比較していただけるとお分かりかと思いますが、高タンパク・低脂質に加えて各栄養素が豊富となっております。

下記に、それぞれの栄養素を詳しく解説させていただきます。

ジビエの栄養素についてまとめました。

 

【鉄分】

女性に起こりがちな貧血。その大きな原因は鉄分が不足していることだと言われます。

赤血球の中にはヘモグロビンが存在し、酸素を身体中に運んでいますが、このヘモグロビンはヘム鉄とたんぱく質から構成されます。

ジビエに豊富に含まれる鉄分はこのヘム鉄で、体外に排出されることなくたんぱく質と一緒になって効率的に体内に吸収されます。

 

【ビタミンB1

体内のエネルギー作りに必須で、糖質の代謝を促進するダイエットに欠かせない栄養素です。摂取したカロリーを燃焼する役割があるため、不足すると糖質が効率よく代謝されずに脂肪として蓄積されてしまいます。また集中力アップやスタミナ向上も期待できる成分です。

 

【ビタミンB2

脂質の代謝を促進し、「美容ビタミン」とも呼ばれます。皮膚や爪、髪の毛や粘膜の生成を促進します。ビタミンB2が不足してしまうと口内炎や肌荒れの原因にもなります。

 

【ビタミンB6

筋肉作りに欠かせない成分です。体内に取り込まれたたんぱく質から筋肉を生成するときに利用されます。

 

【ビタミンB12

赤血球の合成やDNAの生成に必要な成分です。また脳からの指令を伝える神経の働きを保つ成分です。

 B1,B2,B6,B12...。疲労回復に効果的とされるビタミンB群がとっても豊富ですね。ビタミンB群はそれぞれひとつだけでは効果を発揮しにくいと言われます。お互いに助け合いながら働くため、ジビエはまさしく効率よくビタミンB群の効果を発揮させる食材と言えるでしょう。

また猪や熊の肉に含まれる脂質は良質なコラーゲンです。肌の弾力や髪の毛のツヤを保つのに必要不可欠な美容成分ですね。

 

更に猪の肉にはコエンザイムQ10が豊富に含まれており、コラーゲンと同じアンチエイジング効果はもちろん、最近の研究では認知症を予防することが期待されています。

 

鹿と猪を食べるだけで綺麗で健康に長生きができそうですね!

 

と、栄養素が豊富なジビエですが、どうして私達にお馴染みの鶏や豚、牛肉よりこんなにも栄養価が高いのでしょうか?

 

それはズバリ、「野生動物であるから。」

 

野山を駆け回って過ごす鹿や猪などの野生動物は、家畜として育てられた牛や豚、鶏と比べ運動量が圧倒的に違います。

 

その結果体内を駆け巡る酸素の量が多く必要で、先程の鉄分の話でもあったように血液酸素中のヘモグロビンの量が多く、体内に栄養を多く取り込み成長するわけです。

 

高タンパクかつ低カロリーで低脂質、これだけダイエットに適したスーパーフードでありながら、この特性はあまり知られていません。ぜひこれを機にジビエデビューしてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

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