野生鳥獣による農作物被害

野生鳥獣による農作物被害

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「野生鳥獣による農作物被害」


牛や豚、鳥等の家畜・家禽と違い、「野生」の恵みをいただくジビエ。オルタナティブフードとして注目を集めつつあることに加え、農作物被害の有効な対策法としても注目されています。

今回はジビエを農作物被害対策の側面から紐解いていきたいと思います。

 

 

目次

1.農作物被害

2.やっかいものから資源へ

①ジビエを通じた地域活性化

②学校給食としてのジビエ

③生きた教材としてのジビエ

3.まとめ

 

 

1.農作物被害被害

皆さんは農作物被害がどの程度かご存知でしょうか。TVで「猪が市街地に出た」などのニュースを見ることはあれど、その被害の実態を知る人は少ないのではないでしょうか。

農林水産省が公表している鳥獣による農作物被害額の推移です。

 「出所」農林水産省 「令和4年2月捕獲鳥獣のジビエ利用を巡る最近の状況」より引用。

 

年々その額は少なくなっているとはいえ令和2年度においても約160億円もの被害が出ていることは特筆すべきことだといえます。これらの農作物関連の被害は大半がイノシシとシカによるものとなっています。

また、野生鳥獣による森林の食害面積は全国で年間約5千とされており、このうちの7割はシカによる被害とされています。

これらを背景にイノシシとシカの捕獲棟数は大幅に増えてきています。

イノシシの捕獲頭数は2000年は15万頭で令和元年には64万頭に、シカの捕獲頭数は2000年は14万頭で令和元年には60万頭に増加しており、どちらも以前に比べて約4倍の頭数が捕獲されていることになります。しかし農林水産省の調査では、食肉として利用されるのは、そのうちのわずか1割とされており、それ以外は、ハンターの自家消費を除くと、埋設や焼却処理されているのが現状です。それらにかかる経費もまた地方自治体や農林業者の財政を圧迫しています。

数字以外にも、農作物被害により廃業を余儀なくされる人や、車との衝突や鳥獣が町に迷い込むことにより、人がけがをする事件も最近は多く起こっています。

しかし、近年これらの野生鳥獣をむしろ活用して経済を回そうとする動きが活発化しています。それが「ジビエ」です。

 

2.やっかいものから資源へ

 「ジビエ」として野生鳥獣は立派な資源となりつつあります。ここではその活用例を紹介していきます。

 

①ジビエを通じた地域活性化

ジビエはその生息地域によって同じ種類の動物でも味が異なります。その特徴を生かして、地域のジビエをブランド化することで特産物として販売したり、ジビエ料理を目玉として観光客を呼び込む動きも出てきています。

 

②学校給食としてのジビエ

和歌山県は県内の学校給食へのジビエの活用推進に注力しています。

シカ肉のハンバーガーやシチュー、カレーライスなどを出してこれまでは害獣として扱われてきたシカやイノシシを有効活用しています。

 

③生きた教材としてのジビエ

東京都内の高校では「生きた教材」としてジビエを活用するケースが見られます。具体的には授業でシカの解体を実施するというもの。廃棄されるシカを通じてジビエ廃棄問題や狩猟者不足を若者に気付かせるきっかけとして活用されています。

 

3.まとめ

いかがだったでしょうか。今回は野生鳥獣による農作物被害と「マイナス」から「プラス」へと変化しつつあるジビエの詳細について触れてきました。SDGsを含めた多くの場面でジビエがこれから活躍していくことが想像できたかと思います。

このコラムを見ているあなたも、是非一度ジビエを食べてみてください。そのおいしさと社会貢献性の高さの虜になること間違いなしです!

 

閲覧いただきありがとうございました!!!!!